呼吸器内科とは
盛岡市で呼吸器内科をお探しの方へ
呼吸器内科では、わたしたちが生きていく上で欠かせない「呼吸」に関する臓器の疾患を、専門的に扱います。
呼吸器は、主に鼻・のど(咽頭、喉頭)、気管・気管支、肺などの臓器です。
肺を包む横隔膜や助間筋などは呼吸筋ともよばれ、呼吸に重要な役割を担うという点から呼吸器に含まれます。
呼吸器の役割
わたしたちが生きていく上で必要不可欠な呼吸。これは酸素を空気から体内に取り込み、全身の細胞で不要となった二酸化炭素を外に捨てるという働きです。具体的には、息を吸って吐くという換気と、肺で行われるガス交換(外呼吸)と組織で行われるガス交換(内呼吸)という仕組みからなります。
呼吸器は、これらの呼吸(換気と外呼吸)を担う重要な臓器・器官ですが、実はそれだけではありません。たとえば、細菌やウイルスなどの病原体の感染を防ぐのも、呼吸器の重要な役割の1つです。常に空気の出入りがある呼吸器は、いわば病原体にとっては侵入口となります。そのため、呼吸器には侵入する外敵を排除する機能が備わっています。
また、肺には血液への作用もあります。体内を循環して心臓に戻ってきた血液は、必ず肺を通っていきます。そのため、肺には血管内にながれてくる小さい血栓(血のかたまり)を溶かす機能があります。
生命活動や生理機能の維持および調節にかかわる物質(生理活性物質)を活発にしたり、逆に不活発にしたりする役割も担います。
ご相談の多い症状・病気
体の違和感、辛い症状はありませんか?
呼吸器感染症とは
呼吸器は微生物の侵入口になりやすい臓器です。呼気によって、細菌やウイルス、カビ(真菌)、空気中のホコリやチリ、飛沫などから、病原微生物が体内に侵入します。
呼吸器感染症はこれらの微生物が原因となって、炎症を起こす病気の総称です。炎症が起こる場所や重症度によってその症状は異なります。
呼吸器感染症の例
- かぜ症候群
- インフルエンザ
- COVID-19
- 肺炎
- 肺結核
など
また、そのほかの病気が隠れている場合もありますので、早めに受診してください。
呼吸器疾患で多い症状
- 咳や痰
- 鼻水、鼻づまり
- 呼吸困難
- 胸痛
- のどの痛み
- 発熱
- 倦怠感(だるい、疲れやすい)
以上のような症状です。
これらの症状は、呼吸器感染症でよくみられる症状です。
そのほかの病気
喘息(気管支喘息)
喘息は気道に慢性的な炎症が起こり、咳や喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーとした音がする)、呼吸困難などの発作を起こす病気です。炎症によって気道が過敏な状態になってしまい、ちょっとした刺激で発作が起こります。
喘息は、アレルギーが関与するアトピー型喘息と、関与しない非アトピー型喘息に分類されます。アトピー型は、ほとんどが子供の頃に発症し、その一部が成人まで続きます。
一方、非アトピー型は40歳以上の成人に多い喘息です。
発作のきっかけは、喫煙や肥満のほか、さまざまな生活環境が関係して発症します。
慢性閉塞性肺疾患
慢性閉塞性肺疾患(COPD: Chronic Obstructive Pulmonary Disease)とは、気道や肺の炎症が慢性的に生じることで、気道と肺の組織に障害が起こる病気です。
軽症の場合は、咳や痰が出るといった程度の症状ですが、進行すると少し体を動かすだけで、息切れの症状が出ることもあります。また、呼吸困難を引き起こす場合もあるため注意が必要です。
この病気の主な原因は、喫煙です。患者さんの90%以上の方に喫煙歴があるといわれています。たばこの煙に含まれる有害物質が、気道と肺の組織を破壊する要因となります。
また、喫煙歴がなくとも、副流煙や大気汚染なども発症の原因になります。
呼吸器の検査・測定
呼吸器に関するお悩みはご相談ください
診療機器による検査
肺機能検査
専用の機械を使って、肺活量を測定する検査です。呼吸の機能を把握するための、最も基本となる検査です。
胸部X線検査/レントゲン検査
胸部にX線(レントゲン線)をあてて、呼吸器や心臓など、胸部の状態を写真にする機械です。空気は黒く、骨は白く写ります。臓器や血管などの組織は、それぞれ密度や厚さが異なるため、それらに応じて白っぽく写ります。色の濃さや形状、見え方から、胸部にどんな異常があるかを判定します。
鼻腔・鼻咽頭・咽頭ぬぐい液の検査
上気道とよばれる鼻腔・鼻咽頭・咽頭には、多くの細菌、ウイルスが存在しています。
長い綿棒で鼻腔や咽頭鼻部をぬぐって検体を採取し、感染の有無を詳しく調べていきます。
近年では、COVID-19のPCR検査や各種抗原検査がこの検査に該当します。