骨粗鬆症

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骨粗鬆症とは

骨粗鬆症の特徴

骨代謝サイクルの乱れ|盛岡市で骨粗鬆症なら、臼井循環器i呼吸器内科骨粗鬆症は「骨がスカスカになる病気」「骨折しやすくなってしまう病気」というイメージを持たれている方が多いと思います。体にどのようなことが起こっているのか、そしてその原因は何なのかを理解していただくことで、病気の早期発見・早期治療につながると考えています。

骨代謝サイクルの乱れ

私たちの体には、【古くなった骨を壊して、新しい骨を作る】という仕組みが備わっています。この古くなった骨が壊れることを【骨吸収】、そして新たな骨ができることを【骨形成】といい、この2つが繰り返し行われるサイクルを【骨代謝】といいます。

骨粗鬆症は、この骨代謝サイクルが乱れてしまうことで起こる病気です。骨が破壊されるスピードに、骨の形成されるスピードが追いつかなくなってしまうことで、徐々に骨の実質が減少していきます。結果的に、健康な方よりも骨がもろい状態となってしまい、体に不具合が起こってくるのです。

骨粗鬆症の症状

骨代謝がうまく機能しなくなったからといって、すぐに何らかの症状が出るわけではありません。自覚できる変化はほとんどないまま骨の破壊が進み、やがて全身の骨がスカスカな状態になります

病気が表立って見えてくるのは、骨折の症状です。転倒して手をついた際に骨折したり、つまずいて脚を骨折したりするようなケースが見られます。このように些細なことがきっかけで、骨折しやすくなります。

また、転倒などのケガでなくとも、日常生活を送っているだけで、骨がその負担に耐えられなくなってしまうことも少なくありません。骨がつぶれるように骨折する圧迫骨折を経験することがあります。圧迫骨折によって痛みが生じ、身長の変化(骨がつぶれることで縮む)や、腰が曲がる(背骨の前側がつぶれる)などの症状がみられます。

その他にも、姿勢や体型の変化によって内臓が圧迫され、息苦しさや胸やけの症状を引き起こす場合もあります。

骨粗鬆症の原因

骨粗鬆症は大きく、原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症の2つに分類されます。

原発性骨粗鬆症

とくに原因となる病気はなく、単に加齢やホルモン変化などによって、骨の強度が低下して起こるものです。患者さんに見られる骨粗鬆症の多くがこのタイプです。

続発性骨粗鬆症

ほかの病気の影響を受けて、骨粗鬆症になるものです。

主な原因

  • 内分泌性(ホルモン)の病気
    → 甲状腺疾患、下垂体疾患
  • 生活習慣病
    →糖尿病、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患など
  • そのほかの病気
    →関節リウマチ、骨形成不全症、マルファン症候群などの先天性の病気
  • 治療薬の影響
    →ステロイド薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、性ホルモン低下両方治療薬など
  • そのほか
    →栄養に関わるもの(胃切除後、神経性食欲不振症、ビタミンC欠乏症など)、アルコールの過剰摂取

盛岡市で骨粗鬆症の検査治療は当院へ

骨粗鬆症の検査治療|盛岡市の臼井循環器呼吸器内科骨粗鬆症は、年齢を重ねるにつれて進行することの多い病気です。

病気の発症、そして進行を防ぐためには、若いころから規則正しい生活を積み重ねていくことが大切です。しかし、もう歳だから・・・と諦める必要はありません。
骨粗鬆症の治療は、年々進歩を遂げ、良い薬も使用できるようになっています。

薬物療法とともに、食事療法や運動療法を積極的に実施することで、骨折を防ぐことはできます。治療によって、劇的に改善することはなくとも、日々の地道な取り組みが必ず将来の健康につながります。

治療に専念することはとても大切ですが、日々の生活を楽しむことも同じく大切なことです。骨粗鬆症の治療で行われる食事療法や運動療法は、健康的な生活を実現するための基礎となるものばかりです。

早期の段階でしっかりと取り組むことで元気な体を維持し、明るく楽しいシニアライフを過ごせるようにしていきましょう。

骨粗鬆症の検査・診断

各種検査

問診・身長測定

基本的な情報を把握するために問診を行います。まずはお体の状態や病気の進行具合、骨粗鬆症の危険因子をどれくらい持っているかなどを調べていきます。
身長測定は、椎体骨折や椎間板の変化を調べるために行う重要な検査です。

診療機器による検査
骨密度検査

骨に含まれるカルシウムを、骨塩量の目安として測定する検査です。
測定方法はいくつかありますが、当院では骨密度を素早く正確に測ることができるDXA法を採用しています。これは2種類のX線を照射して透過率を算出し、骨の組成を計測するものです。骨密度は全身どこの骨でも計測できますが、当院では橈骨(腕の骨)を調べています。検査時間はわずか数十秒程度で完了します。

X線検査

骨粗鬆症の診断では、X線(レントゲン)検査も実施します。
圧迫骨折が起こっている場合、骨折が起きている位置や個数、そして変形の程度は、患者さんの日常生活を大きく左右します。
骨粗鬆症の圧迫骨折は、痛み等の自覚症状がないまま進行することが少なくありません。そのため、形状から骨の異常を見つけられるX線検査は、とても重要です。

血液検査・尿検査

血液と尿を調べることで、骨代謝の異常を測定することができます。これを骨代謝マーカーといいます。

骨代謝マーカーの測定方法
  • 骨吸収マーカー:骨破壊の勢いを評価します。
  • 骨形成マーカー:骨形成の勢いを評価します。
  • 骨質マーカー:骨の強さに影響する骨質を評価します。

骨粗鬆症の診断

2022年現在は、日本骨代謝学会が発表している『原発性骨粗鬆症の診断基準』をもとに病気の診断がされています。

骨密度の結果と骨折の有無によって診断し、治療方針を決定していきます。

また、骨粗鬆症ではないと診断された場合でも、骨折リスクが高いと判断される場合も少なくありません。その際は、薬物療法を検討していきます。

骨粗鬆症の治療

盛岡市で骨粗鬆症の治療は当院へ

骨粗鬆症の治療は主に、

  1. 目的に合わせたお薬を処方する薬物療法
  2. 食生活の見直しを図る食事療法
  3. 適度な運動を取り入れる運動療法

以上の3つを実施します。

薬物療法
骨粗鬆症の治療|盛岡市の臼井循環器呼吸器内科骨粗鬆症の治療で使われるお薬は、その働きによって大きく3つのタイプに分類されます。

患者さんの体の状態や病気の種類、年齢等を考慮して処方します。

1:骨吸収を制御する薬
骨を壊す細胞に働きかけて、骨が壊されるスピードを抑えます。

2:骨形成を手助けする薬
骨を生成する細胞に働きかけて、新しく骨が作られるのを手助けします。

3:カルシウムの吸収量を増やす薬
カルシウム吸収を促したり、不足してしまうカルシウムを補ったりする効果があります。

食事療法

骨の形成に必要な栄養素として、カルシウムをイメージされる方が多いと思います。しかし、骨を強くするためには、カルシウムだけでは不十分です。実はカルシウムの他にも、ビタミンDやビタミンKなど、普段の食事では不足しがちな栄養素が多くあります。

骨粗鬆症を発症しやすい年代に差し掛かると、若い頃と比べて食事の量自体が少なくなっていたり、肉や魚などのたんぱく源が減ったりと、偏った食生活になっている方も多いです。一番大切なのは、栄養バランスの取れた食事です。さまざまな食品から、必要な栄養素を取り入れられるように実施していきます。

運動療法

健康体を維持するために欠かせない運動。骨粗鬆症に運動が効果的な理由は、骨への適度な負荷が骨形成を促進させるためです。骨には適度な負荷によって、より強くなろうとする仕組みがあります。

逆に体を動かす機会が減ってしまうと、骨は衰えていく一方です。体には「骨を作らなくてよい」というサインが出されてしまい、骨吸収が盛んになっていきます。しかし、単に運動すればよいというわけではありません。骨粗鬆症の患者さんは骨がもろいため、ケガをしてしまうリスクもあります。また、加齢によって膝や腰の関節に問題を抱えている方にとっては、大きな負担となります。

大切なのは、日常生活の中で、体を動かす機会を少しずつ増やしていくことです。これまで運動経験がなかった方も不安に思うことはありません。無理のない範囲で、適切な運動を取り入れていきます。

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骨粗鬆症の予防と検診

病気発症を未然に防ぐために

骨粗鬆症の予防|盛岡市の臼井循環器呼吸器内科骨粗鬆症を予防するためには、病気発症を未然に防ぐための対策と、病気の早期発見が重要なポイントです。

骨粗鬆症を予防するための生活
食生活の見直し

栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
カルシウムの吸収率は食品によって異なります。上手に食品を選択していくことが大切です。

日常生活と運動

日々の活動の中でも、運動量を増やす工夫はできます。
家事などで積極的に体を動かすだけでも、十分な運動効果が期待できます。

日光浴

栄養素を得る方法は、食事だけではありません。適度に太陽の光を浴びることで、ビタミンDを補給することができます。
1日中、家にこもるのではなく、外に出かけて太陽の光を浴びる習慣をつけましょう。

避けるべき生活習慣

喫煙習慣
たばこに含まれるニコチンは、カルシウムの吸収を抑える作用があります。
また喫煙習慣は、骨折した際に治りが悪くなるなどの悪影響があります。積極的に禁煙しましょう。

過度な飲酒
お酒はほどほどの量であれば、治療に影響はないとされています。
ただし、アルコールは利尿作用もあり、体内に吸収したカルシウムの排泄を促進させてしまうこともあります。適切な量は、医師と相談して決めましょう。

病気の早期発見には、定期検診を

骨粗鬆症検診|盛岡市の臼井循環器呼吸器内科骨粗鬆症は気がつかないうちに骨が弱くなっていきます。静かに進行する病気のため、早期発見には定期的な検査が必要不可欠です。

女性の方は、40代頃から骨量が減少しはじめるため、特定の症状がなくとも骨の検査をすることが推奨されます。男性は60歳を過ぎると骨量変化がみられ、70歳過ぎには骨折リスクがかなり高まります。また生活習慣病の影響で、骨粗鬆症になる方も多いため注意が必要です。

盛岡市で実施している骨粗鬆症予防検診(ほねケア検診)

盛岡市で実施している「ほねケア検診」では、比較的安価に検診を受けることができます。この検診は、骨粗鬆症になりやすい方を見つけることを目的としたもので、診断を確定するものではありません。

検査によって、「要精検者」や「要指導者」として骨粗鬆症リスクを疑われた方は、一度、医療機関を受診してください。
ほねケア検診の詳細については、盛岡市公式ホームページをご覧ください。

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