AGA(男性型脱毛症)とは
AGAの特徴
AGAは男性ホルモンによる影響を受けた進行型の脱毛症です。
思春期以降の成人男性に多く、20代から30代頃から徐々に進行していく特徴があります。
毛は、毛周期とよばれる4段階「成長初期→成長後期→退行期→休止期」のサイクルを繰り返します。
AGAは、成長期段階にある毛髪に対して、退行期や休止期に移行する異常信号が出されてしまう状態です。そのため、成長期が短くなり毛髪が長く太い毛に成長する前に抜けてしまいます。結果、まだ成長途中であった細い毛の割合が多くなり、地肌が目立つようになります。
AGAは進行性の疾患のため、長期間経過すると最終的に毛包が縮み、毛髪が生えなくなってしまいます。進行すると治療の効果も薄れていくため、早期の治療がとても重要です。
薄毛の症状・お悩み
盛岡市で男性の薄毛(AGA)のご相談は当院へ
ご相談の多いお悩み
- 頭髪量が減ったと感じる
- 頭頂部を中心に抜け毛が増えた
- 生え際が薄くなり、額が広く見えるようになった
- 額から頭頂部にかけて薄くなってきた
- 見た目(髪量)が気になる
- 毛が細くてコシがなくなってきた
- 細い髪の毛が抜けるようになった
- 頭皮が脂っぽく、ベタついている
以上のように、髪の見た目の印象はもちろん、髪を触った時の違和感や毛の状態に不安を覚える方からのご相談が多いです。
現在、若い方で、薄毛のお悩みを抱える患者さんが増えています。
これらの薄毛・抜け毛の現象は、AGA(男性型脱毛症)と呼ばれる進行性の病気が考えられます。
AGAだと焦って自己判断をして、市販薬などを頼る方も多いようです。しかし、実際はAGAではなく、円形脱毛症などの別の疾患だったという場合も少なくありません。
まずは医療機関にて脱毛の原因をつきとめ、患者さんの状態に合った適切な治療を受けることが望ましいです。
髪量の減少等をはじめ、薄毛・抜け毛のお悩みを抱える方は、一度当院へご相談ください。
AGAの原因
主な原因物質は男性ホルモンであるDHT
AGAの主な原因物質は男性ホルモンであるD H T(ジヒドロテストステロン)と考えられています。
前頭部や頭頂部に5αリダクターゼが多く存在していると、テストステロンはD H T(ジヒドロテストステロン)に作り替えられてしまいます。
ジヒドロテストステロン(DHT)の生成
テストステロン(男性ホルモン)
筋肉質な体型やがっしりした骨格などを構成するための性ホルモン。思春期に急激に分泌量が増える。
5αリダクターゼ
前頭部や後頭部、側頭部、前立腺などに存在する酵素。遺伝情報が親から子へ受け継がれやすい。
男性ホルモンであるテストステロンは、男性胎児にとって外性器を形づくる大切な役割も担います。
しかし思春期以降になると、男性の悩みで多いニキビの発生や、毛髪の成長を妨げる要因となります。
また、前立腺肥大といった病気の危険因子にもなります。
AGA進行の危険因子
AGAの進行を遅らせるには、原因物質となるDHT(ジヒドロテストステロン)の抑制が必要です。このDHTは日常生活のさまざまなことに影響されて増加していきます。
ご自身の生活習慣を見なおすことが、AGA進行を食い止めるためのスタートラインとなります。
DHTの発生要因と、そのほかの危険因子
1:心理的ストレス
過度な心理的ストレスは、自律神経の乱れを引き起こします。ストレスは、さまざまな病気の誘発要因となることがわかっていますが、毛髪にも悪影響を及ぼします。
自律神経の乱れによって血管は収縮し、頭皮への血流を阻害します。これにより、頭皮には十分な栄養を送れなくなり髪の成長の妨げとなります。
2:食生活の乱れ・過度の飲酒
アルコールの過剰摂取による脂肪分の多い食品や高カロリーな食事が習慣化すると、血流の悪化を招きます。
髪の成長に必要不可欠な栄養素が頭皮に行き渡らなくなることで、AGAの進行を促します。
過度の飲酒も注意が必要です。アルコールは肝臓で分解されますが、そのときに発生する「アセトアルデヒド」という有害物質は、DHTの生成に関わるといわれています。
3:喫煙習慣
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させて、頭皮への血流を阻害します。
栄養素を運ぶ役割を担う血流が滞ってしまうことで、頭皮や毛髪には栄養素が届きにくくなります。
加えて、タバコの成分には発毛に必要不可欠なビタミンやミネラルなどを多量消費してしまう働きがあり、DHTを増加させることもわかっています。
毛の発育環境をさらに悪化させます。
4:不規則な生活・睡眠不足
髪の発育を促す成長ホルモンは睡眠によって大量に分泌されます。そのため、十分な睡眠をとらない生活が続いてしまうと、ホルモン分泌に悪影響を及ぼします。
ホルモン分泌は夜中の22時〜2時頃に活発となるため、夜更かしが習慣化している方は注意が必要です。
また、十分な睡眠がとれないと、頭皮の毛細血管の血流が悪化します。
健康的な毛髪を育てるための栄養が行き届かなくなってしまい、薄毛・抜け毛を誘発します。
5:運動不足
汗をかくことによって脱毛因子となるDHTが体外に排出されることがわかっています。つまり、運動不足の方はDHTが排出されづらい環境となり、体内に溜め込んでしまいます。
また、運動不足はストレスを溜め込む要因としても考えられるため、適度な運動はAGAを回避するために重要なポイントであるといえます。
AGAの治療・治療費
AGAの治療をする前に
治療は主に薬によって進めていきますが、その前提として、AGA進行を誘発する危険因子を断ち切ることも大切です。
生活習慣の見直し
心理的ストレスへの対処
なるべくストレスを溜めないように心がける。
食生活・飲酒習慣の改善
栄養バランスのとれた食事を心がける、過度な飲酒は控える。
喫煙習慣を断ち切る
禁煙する(受動喫煙も要注意)。
規則正しい生活を心がける
十分な睡眠をとり、疲れを溜めないようにする
適度な運動する
日常生活に運動を取り入れる
AGAの治療(薬物療法)
料金のご案内
当院では、患者さんの生活習慣の見直しを図りながら、お体にあった治療薬をご案内いたします。
フィナステリド
28錠(1mg/1錠) | 6,000円(税込) |
---|
デュタステリド
28錠(0.5mg/1錠) | 6,000円(税込) |
---|
※ 診察料、処方料すべて込みの値段です。
※ 保険適用外となります。
治療薬の注意点(副作用やリスク)
AGA治療薬を使用する際の注意点
前立腺がんの検診を受けられる方は、検査をする前に医師に「AGA治療をしている」旨を必ずお伝えください。
AGA治療の内服(フィナステリドやデュタステリド)によって、PSA値(前立腺がん検査で測定する腫瘍マーカーの値)が50%程度低下してしまうことがわかっています。よって、測定されたPSA濃度は2倍した値が評価の目安となります。
副作用やリスク
どのような治療法や治療薬であっても、副作用が起こるリスクはゼロとはいい切れません。
AGAの治療も同様に、治療薬によって起こりうる副作用を想定して治療を進める必要があります。
AGAの内服薬(フィナステリドやデュタステリド)には、わずかではありますが、下記のような副作用がみられる場合があります。
- 性欲減退
- 勃起機能不全
- 肝機能障害
- アレルギー症状(薬疹を含む)
- 気分障害